アパレル小売り「ハニーズ」の中国撤退から学ぶ
福島県いわき市に本社を置くハニーズは売上高500億円強、利益20億円強の中堅アパレル小売り企業である。
今から12年前の2006年に中国に進出、ピーク時には約600店を出店、それを9月末までに全面撤退した。
社長の江尻義久氏は撤退の理由を次のように話している。
- 中国も百貨店からショッピングセンターの時代に入った。百貨店で全く売れなくなった。しかも想像以上に百貨店は衰退している
- 人件費も高騰、家賃値下げ交渉をしたが、いざとなった時のしたたかさにはかなわないと痛感(これはどんな日本企業も経験する)
- インターネット通販が普及し、価格でたちうちできなくなった。特に11月11日の「独身の日」のセールの後は、正価では全く売れなくなった。ハニーズの客は20~30代がほとんどでインターネットに流れた
ということが主な要因で、あまりにも急変した中国市場でこれからやっていくことはできないと決断、今は日本市場が好調なので、当分は日本で稼ぐという。