幸せな社長のFlow days 第68回 「コロナ禍の今こそトップの在り方が社員に伝わる」
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
コロナによって、いつもと違う新年を迎えられたことと思います。
私も毎年見に行く駅伝を今年はテレビで観ました。駅伝は、毎年ドラマがありますね。
私は、監督がどのような言葉を発するのかとても興味あります。(仕事柄?)
今回優勝候補の青学は、往路まさかの12位。そんな時、原監督は「楽しんで走れ、楽しんで走っていたら背中が見えてくる」と。こんな言葉を聞いたら、気持ちが切り替わり、原監督のために走りたいと思いまいますよね。そして、復路優勝。
駒澤大学の大八木監督は車から「倒れてもいいから走れ」や「男だろ!」を連発していました。中には「男だろ」はパワハラという見方もあるらしいのですが、選手はその言葉でスイッチが入ったと言っています。
信頼関係がある上での愛の言葉でだと思ますが、いかが思われますか?
そういえば、昔のこと、売上がいかない時、上司に報告すると、江戸っ子の上司は「命はとられるめえ」と言っていたのを思い出しました。大笑いして、この上司のためにがんばろうと思ったものです。
本当に苦しい時、トップが発する言葉に「在り方」が見えます。
失敗をした時、犯人探しをしたり、誰かを責めることはチームとして士気が下がります。
昨年、7年ぶりに静岡で痩身エステを4店舗ほど展開しているお客様から「キャンセルを減らす研修」の依頼がありました。以前は、お母様が会長、息子が社長で仲が悪く売上にも影響していました。トップ、ナンバー2の仲の悪さは、社員が安心して仕事ができる環境にはありません。
その後、お母様は引退、エステから痩身に転換し売上を順調に伸ばしています。
⇒上層部の仲が悪く見えるのは社員に気を使わせます。
本人たちは、部下は気づいていないと思っていることがあります。
実際に仲が悪くてもいいのですが、コミュニケーションは取れているように見せることが大事です。
キャンセルの理由は現場にいるスタッフが知っています。「改善しなくてもいい」という意識に問題があります。そのため、スタッフ主体で考えて改善策を出す研修をしました。研修を進めていると、ある程度までくると社長がすべてやり方を決めてしまうことに気づきました。
そして「社員はなかなか意見を出さない」とおっしゃっていました。
どんな意見を出しても最後にすべて社長が決めてしまうので、社員は何をいっても無駄と思うようになってしまい、指示待ちになってしまったのです。
⇒すべて決めてしまうと、考えて答えを出す社員が育ちません。社員もやる気がなくなり、結局リーダーシップが育ちません。トップの顔色を見て、トップが気にいる答えを出そうとします。
困ったことは、全部本部で解決策を考えて本部が解決する、ということをしていたので自分ごととして捉えていなかったのです。
そこで、ナンバー2のマネージャーNさんと研修を進行するようにしました。Nさんに店長との面談をしていただき、社長には随時報連相をしました。
自分たちで決めたことは、皆、喜んでやります。言われてやるよりも効果は高いです。ひと月でキャンセルは4分の1になりました。
キャンセルが出ても誰かのせいにしない、改善策を考えればいいので落ち込まずに、楽しむことを条件にしました。
私は何もすることなく(笑)、スタッフの皆さんの力で効果が出ました。社長には、社員の良い行いを伝えほめていただきました。今もキャンセルは減少傾向にあります。
⇒自分たちで決めたことは、責任をもってやります。それを見守り、良い行いを評価することで社員は成長します。
そして、Nさんの成長が著しかったのです。いつも社長の考えを翻訳するだけだったのが、自分で考え行動し自信を持つようになりました。私へのリクエストも多いです。(笑)外部講師には、遠慮なくリクエストをするといいでしょう。
社員を見れば、トップがどのような関わり方をしているのかわかります。
今年、どのように社員を育成していきますか?