5月13日の日経新聞に発表された主な企業の決算発表は?
- NECの純利益は55%減の670億円。開発費が重い
- 三菱ケミカルホールディングの「コア営業利益」は32%増益の2,300億円。自動車のバンパーやランプカバーの部品の原料が復調
- ENEOSは1,139億円の黒字(前年は1,879億円の赤字)。銅などの資源価格の上昇や国内石油製品の利益率の改善による
- 日本ケンタッキー・フライド・チキンの純利益は83%増の281億円。コロナ禍持ち帰り需要をつかみ売上高も13%増の896億円となった
- 丸井グループの純利益は165億円。クレジットカードを使った買い物が増え、家賃保証サービス(※入居者が賃貸借契約時に支払う敷金・礼金・仲介手数料・前払い家賃などの初期費用をクレジットで支払うことができる。賃貸物件の集客力や成約約率アップ、積算業務の効率化にもつながったとされる)の利用も伸びる
- JR九州の最終赤字189億円、コロナで外出、旅行が減少、鉄道収入、バス収入の減少による
- NTT初の1兆円超えの純利益に。完全子会社化したNTTドコモの決算や金融などの非通信分野の貢献が大きい
- 車のマツダの赤字317億円に。為替性と販売不振
- ラウンドワン(ボーリング場など運営)赤字179億円。コロナで店舗の休業による。売上も42%減の609億円に
- 薬のエーザイ、前期比6%増の純利益445億円。主力の抗ガン剤などが貢献
などなどで全般的に製造業は堅調であり、サービス業は苦しい状況になっているようである。なかでもドコモや丸井などは物販よりは金融などや手数料の収入が利益貢献が高いようである。
その他に気になった決算発表はソフトバンクグループとトヨタ自動車の決算。ソフトバンクグループは投資会社として昨年、過去最大の約1兆円の赤字から4.9兆円の純利益というV字決算を発表した。韓国のネット通販クーパンが約2.6兆円、米国のドアダッシュ(料理宅配サービス)が7,000億円、ウーバーテクノロジー(ライドシェア)約5,000億円、ドイツのオートワングムーグ(中古車販売会社)などがその貢献企業である。
孫さんは記者会見でも「10兆円の利益は出る」と強気だが、常に危うさが残るのは事実だろう。
一方、トヨタは当初の予定より純利益が膨らみ、約2.2兆円の純利益を出した。さすが製造業のあらゆるノウハウを駆使しての利益創出はトヨタならではである。
因みに世界で最も利益を出しているのはアップルで日本円で6兆円を超える。2位はサウジアラビアの石油会社、サウジアラムコ、3位がソフトバンクG、GAFAMは軒並み3兆円規模の利益を出すモンスター企業になっている。
格差社会はここでもある。