人生や経営の役に立つワダの一言(2022.3.4 №202)

 「物を大事にする生き方」

昭和30年前後(1955年)、私はまだ8歳であった。戦後から10年、世に言う戦後復興期で、まだ日本も日本人のほとんどが貧しかった。

文明機器といわれた電気製品=家電はなかった。テレビ、冷蔵庫、洗濯機がその代表であるが…。ラジオにかじりついて「赤胴鈴之助」に子どもたちみんなで聴きいったことを覚えている。

洗濯といえばギザギザのついたいわゆる洗濯板であった。何しろ家の中に物がなかった。

それに比べて、今の家の中には使わない物が溢れかえっている。

物がなかったから物を大事に使うことは家庭の躾として当然であった。それがいつの間にか「消費は美徳」というキャッチコピーに踊らされ、日本人は豊かさを求めて「使い捨てに走った」のである。

日本をはじめ世界中が物を捨てる時代になって60年が過ぎた。

物がなければ大事に使う。それなりに良い物を買って大事に使い、余計な物は買わないという生活もある。

たいして価値のない物が身の回りにあふれている。早くこの生活から脱出したい。