先端技術で睡眠の質を改善する「スリープテック」に取り組む企業が増えている。フィリップスは昨年の11月に心地よい目覚めや入眠を促す「光目覚まし時計」を発売した。起床時刻の30分ほど前から発光ダイオード(LED)で室内を徐々に明るくし、太陽の光を浴びて自然に目覚めるような空間をつくる。
通販サイトで販売し、希望小売価格は14,960円(税込)。欧米を中心に既に200万台が売れ、ヒットしているという。在宅勤務が増え、睡眠の質の落ちた人も多く、睡眠改善ニーズを取り込む。
米アップルも9月に「アップルウォッチ」に睡眠を記録する機能を追加した。寝ている時の状態をセンサーでとらえ、アプリで管理する。
西川もセンサー付きマットレスを開発、パナソニックと協業し、エアコンの温度や風向きを制御するほか、照明の明るさや音などを調整して快適な睡眠を助ける。
その他の企業もこのスリープテックへの参入が相次いでいる。「市場規模は3兆円市場」という。最終目的は不眠症治療や睡眠の質の改善による「生産性向上」や「医療費削減」である。