「ワダのその時、思ったこと、感じたこと」 (2021/3/10 №57)

福島原発事故から10年、私たちは廃炉や除染補償など、どのくらいのお金がかかっているか知らない。しかしとんでもない費用がこれからもかかる!

この3月で10年を迎えた。東京電力福島第一原子力発電所はいまだ先の見えない状況で、たまり続ける処理水を保管するタンクだけが不気味に林立していくだけという。

これから最も難関の「廃炉作業」に入るが、様々な要因で進まないのが現実のようだ。今でも周辺は毎日100マイクロシーベルトの線量で危険状態である。

それでもわずか300キロ弱しか離れていない東京にいる私たちは日常、全く関心がないし、忘れている状態である。こういうことが恐ろしいことである。

福島原発に対する費用を政府(経産省)は「約22兆円」と発表しているが、民間シンクタンク(日本経済研究センター)では国の発表の約3倍の「70兆円」と試算している。その内訳は「除染」に30兆円、「廃炉」に11~32兆円、「賠償」に8兆円である。