「ワダのその時、思ったこと、感じたこと」 (2021/6/30 №78)

インフラのサイバー攻撃はリアル戦争と同じである

4月に米国で石油のパイプラインがサイバー攻撃を受け、ガソリンが手に入らなくなったり、ガソリンの価格が上がるなどの被害があった。米国当局はロシアのハッカー集団「ダークサイド」によるものだと早々に断定した。

最近のハッカー攻撃は巧妙であり、いわば国家の中枢部(今回のようなインフラ)までに攻撃をしかけるようになっている。ハッカーは一般的には狙うところにコンピューターウィルスをシステムの中に埋め込む。

米国では既にコンピューターに侵入されたルートをたどり、攻撃元を割り出す高度な解析能力を有していると言われる。だが、攻撃者を特定できても公表するとは限らない。公表すれば攻撃者は別のルートを見つけて新たな攻撃をしかけるため、イタチごっこが続くからである。

ただ今回のパイプラインのように影響が大きい場合は警告の意味を込め、攻撃者を公表することもある。

今後のサイバー攻撃で心配されるのは、システム障害を引き金にパイプラインや工場が爆発事故を起こしたり、航空機の制御系統がマヒして墜落したりして物的、人的被害が出る事態が現実的になってきていることである。

情報社会、IT社会は複雑なシステム破壊によって国家転覆なども可能性がある。

最終標的は原子力発電所だと言われている。日本は大丈夫なのか?